RubyKaigi 2019 デザイナーの記録3:当日と結果

RubyKaigi 2019の会場の中で撮影された、ネームカードのストラップとそこにつけられたピンバッジの写真。ピントの合っていないスポンサーブースを背景に、ストラップを垂らしてピンバッジにフォーカスが当たるような構図で撮影されている

これはCOVID-19の流行以前、2019年に開催されたイベントの記録です。

前回の続き。第3回(最終回)は、いろいろ考えて制作したものがどのような結果になったか、当日の会場の様子を交えながら紹介していく。

会場までの様子

世界中から飛行機に乗って集まってくるRubyistたちの会場までの交通手段は、「空港から地下鉄を使って博多へ」というルートが最も多いだろう予想されていた。

前回書いたこの予想は、ありがたいことに当たっていたようだった。

会場の様子

続いて会場の様子。発表の場というのはやはり良いものだった。発表をするみなさんのスライドでRubyKaigi 2019のテーマが使用されており嬉しかった。さすがRubyistによるRubyistのためのコードに特化した世界的なイベント。発表の会場が複数箇所あり、同時進行、Rubyistたちは興味のある発表を選んで、その会場に足を運ぶ。発表を聞きながらコードを書いているRubyistもいて、別の場所ではどの会場にも行かずハッカソンをしていたり、近くに椅子があるにも関わらず床に座り込んでコードを書くRubyistもおり、本当に自由でRubyistたちの熱量が凄まじかった。好きなものに夢中になっているということがバシバシ伝わってきた。最高である。

個人的な話になるが私はバリエーションが大好きで、映画の配給会社のロゴが映画のテイストに合わせてアレンジされているのなども大好物である。なのでスポンサーや登壇者がRubyKaigi 2019のロゴをさまざまな形で使用したり、ドット絵バージョンにしてたりすることは、私個人にとっては許容どころか大歓迎というスタンスだった。バリエーションというのは存在するだけでワクワクさせてくれる。とても嬉しかった。

ただしこのバリエーションの話はデザイナーや権利所有者、ケースによって話が変わる。ガチガチのレギュレーションを死守することが最善であるシチュエーションもあるため、この話はあくまで「私はとても嬉しい」という話で終えておく。

これがとてもよかった。これもLocal Organizerのみなさんによるもの。

基本軸:期待と実体験を一致させる

「RubyKaigi 2019公式サイトを見て期待」→「当日体験して期待通り」

以前の記事でこう書いたが、まさにこの通りになったRubyistもほんのちょっぴりくらいはいたのではないだろうか?#rubykaigi2019のハッシュタグを追ったところ、夜に中洲の屋台を楽しんだRubyistたちも多かった模様でとても嬉しかった。

前回の記事で書いたとおり、RubyKaigi 2019のTシャツ・フーディは以下の8種がある。

  • ATTENDEE:白・オレンジ
  • COMMITTER:紫・水色
  • SPEAKER:赤・白
  • STAFF:黒・青

STAFF以外のすべてのバージョンを獲得したRubyistがいらっしゃって強いと思った。

以前のRubyKaigiから好評だったと教えてもらっていたスタンプラリーは今回も大好評。楽しそうでこちらも嬉しかった。作った制作物が喜ばれるのもたまらん。

スポンサーボードの前の様子。RubyKaigi 2019のフーディを着たRubyistが大勢いて、スポンサーボードにサインをしたり眺めたりしている。その隣りにあるrubyists.mapのボードでは、Rubyistが貼った付箋について話しているRubyistたちがいる

その他の当日の様子は#rubykaigi2019でチェックができる。

Session

とにかく、主役はRuby!コード!Rubyist!発表!である。装飾や彩りはあくまで彩り以上になることはない。RubyKaigiでは各セッションをYouTubeで公開しており、誰でも観ることができます。

Official photographs

@KatsumaNarisawaさんによる、RubyKaigi 2019 Official photographsの案内。Google Photosに集められた素敵な写真を閲覧できる。

RubyKaigi 2019レポート記事

2019当時、イベント終了後にさまざまなレポート記事が公開されていた。いろいろな視点で見たRubyKaigi 2019の様子。

結果は…

夕陽を背にたたずむrubyist.mapとスポンサーボードの写真

「足を運んで訪れる開催地域への期待」もRubyKaigiの楽しみのひとつと捉え、2019も例に漏れず開催地である福岡についてをテーマに採用することに

制作にあたり、福岡とはどんな場所で、訪れた後どんな体験ができるのか?という参加者のRubyistたちが抱くであろう(もちろん中にはコード以外のことに興味を抱かない人もいるだろう)期待と、実際に起こることをできるだけ一致させることに重点を置いた。

「RubyKaigi 2019公式サイトを見て期待」→「当日体験して期待通り」

この流れを作ることができれば「期待との不一致=ガッカリ」という状態をできるだけ少なくできるからだ。ガッカリを減らすことができれば、メインイベントであるRubyistたちのカンファレンスもさらに楽しくなるだろう。

RubyKaigi 2019 デザイナーの記録1:狙い・模索・決定でこのように書いた。ここまで見てきた会場の様子から、主役であるRuby・コードの祭典を邪魔することなく、彩りを添えることができたのではないか、開催地を楽しんでいただけたのではないかと思う。それはRubyKaigi 2019 Team全員の努力の結果である。その一部の役割は、しっかり担えたのではないだろうか、というのが個人的な結論となった。

最後に

もう何年も前の事ですが、関係者のみなさん、参加者のみなさんへ。

なかなか体験できない貴重な体験をさせていただけて、とても楽しかったです。私は個人的に、エンジニアのみなさんの追求力・アウトプット力に常に憧れを持っていて、RubyKaigi 2019という世界スケールのイベントを通しさらにみなさんの凄さを体験することができ、視野が大きく広がる経験でした。

このような経験ができたのも、RubyKaigi 2019に関わらせていただけたおかげです。みなさん、ありがとうございました。